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Murakami Haruki bungaku ni okeru komittomento e no tenkan

Chika tetsu sarin jiken ni kansuru sousaku o chushin ni

Yuqi Chen

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GRIN Verlag img Link Publisher

Geisteswissenschaften, Kunst, Musik / Sonstige Sprachen / Sonstige Literaturen

Beschreibung

Master's Thesis from the year 2017 in the subject Literature - Asia, grade: M2, , language: Japanese, abstract: 村上春樹は文壇にデビューしてからすでに30 余年立った。村上文学においての姿勢が前期の「デタッチメント」(かかわりのなさ)から後期の「コミットメント」(かかわり)に転向していくことは多くの研究者によって指摘されている。前期の十五年の村上文学においては、一種の「デタッチメント」の雰囲気が漂っている。小説の主人公は、社会から離れ、あらゆるものから距離をとり、無関心で、冷静な態度で自我の世界で生きていく。村上春樹はこの冷酷かつ効率的な現実社会における孤独感と喪失感を描くことにより、日本社会の本質を探ろうとしている。個人が社会においてどのような位置に立つか、どのように生きていくべきかというようなことが伝わってくる。後期の十五年の村上文学においては、「デタッチメント」から「コミットメント」に転換していくことが見られる。村上春樹はさらにシステムに縛られる個人に注目し、改めて歴史と現在のシステムを熟考し、作家としての責任を果たし、世間の人々に啓示を与えることにコミットしようとしている。個人の内面生活への関心から社会システムへの転換は容易にできることではないが、1995 年に起こった地下鉄サリン事件は、村上文学における姿勢転換の重要な契機となった。『アンダーグラウンド』(1997 )および『約束された場所で』(1998 )は、当事件に関わる被害者およびオウム信者(元信者も含む)への取材をまとめて書かれた事件の現場を再現するノンフィクション作品であり、村上春樹が社会に「コミットメント」という姿勢を完璧に現している作品でもある。 本論はその2 作を中心に、村上文学における姿勢転換前後の作品群を対照しながら、姿勢転換の根本的な原因、または村上文学における「コミットメント」の意義も検討してみたい。本論は4 章に分けられている。第1 章では、村上春樹の諸作品をとりあげ、先行研究を踏まえ、「デタッチメント」から「コミットメント」へという姿勢転換および村上春樹みずからが「井戸を掘ること」と「コミットメント」についての認識を紹介する。第2 章と第3 章においては、『アンダーグランド』と『約束された場所で』のテキストを分析し、地下鉄サリン事件が村上文学にどのような影響を与えるかを論じる。第4 章においては、全稿の論点をまとめ、そして、『海辺のカフカ』、『1Q84』などの作品に触れながら、村上文学における「コミットメント」の意義を検討する。

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村上春樹文学におけるコミットメントへの転換